就職先の人気ランキングを見たマスコミは、「今の学生はリスク回避型だ」と言っている。でも、僕から見たらむしろリスクが高い仕事ばかりだ。具体的にどの企業がどう、という話をするとまた怒られるので言わないが、僕が安定したいならできるだけ避けたい企業・職種ばかりである。
僕がリスクが高いと思う理由:
・内需主導型の安定企業なので一見安泰だが、海外展開能力が全然ない上に人口減と共に縮小するしかないので、20年後にはクビになりそう。
・現在は規制に守られているが、どうせそのうち守られなくなって淘汰される可能性が高い。海外を見ると、大抵規制緩和と共に大量のレイオフが発生する業界。
・まだ何とかブランドを保っているが、内需をターゲットに、同じような競合と価格競争ばかりしているため薄利でイノベーションが遅延し、気づいたら海外企業に淘汰される業界。
・産業構造がシフトしていくので、これから「中抜き」されて、付加価値自体が消えていくことが明らかな業種。
・赤字国債が発行し続けられない場合、増税だけで雇用が維持できないであろう職種=公務員・準公務員。
・40代でクビになったら、再就職できるようなスキルが得られない仕事全般。
むしろリスク回避型どころか、あぶない企業ばかりが並んでいるように見える。もちろん、いいと思う会社も入っているけど。
そもそも不安定というのは、「自分のコスト(給料)>自分が世界に生み出すバリュー」になったときに起こる。コストが伸びるなら、バリュー側も伸びなければならない。世界に生み出すバリュー側を伸ばすには、個人のスキルを上げるだけでなく、会社のやっていることに意味がなければならない。会社が変化しながら成長していなければならない。
結局、一番不安定なのは、このランキングにあるような「安定しているように見える」構造的な衰退企業で、与えられた仕事をやっているだけのぬるま湯の状態。皮肉だが、安定したいからと過去にすがり、自己変化を否定するタイプの学生こそが、もっとも不安定な立場にいることになるだろう。どんなに大きく、しっかり安定して回っているいるように見えても、回転速度が落ちていく駒は意外と簡単に倒れることを忘れないようにしたい。
http://yokichi.com/2011/02/post-306.html